はじめに
こんばんは(^ ^)
東京都荒川区の肩専門院《整体院Oasis》の笠井です。
最近かなり暖かくなりましたね。
春になるといよいよスポーツが盛んな季節になります。
中学校や高校の部活ではより運動の頻度が増えてきます。
当院にはスポーツ障害でご来院される方も多く、その中でも今回は《野球での肩の痛み》についてブログを書きました。
小学生・中学生・高校生の野球部のお子さんをお持ちの親御さんは、大切なお子さんの将来を守るためにもぜひ一度読んでみてください。
ボールを投げると肩が痛い症状について
ここではまず『ボールを投げると肩が痛い』いわゆる《野球肩》とはどんなものなのかについてお伝えしていきます。
野球肩とは
まずは野球肩について簡単にどんなものなのかをお伝えしていきます。
『野球肩』と一言で言っても様々な症状があります。
少し専門的な言葉で申し訳ありませんが、いくつか説明していきます。
肩峰下滑液包炎
《肩峰下滑液包炎》とは上腕骨と肩甲骨の間にある肩峰下滑液包という袋が、度重なる投球による肩の使いすぎで炎症を起こすことを言います。
棘上筋腱炎
《棘上筋腱炎》とは肩甲骨から肩の骨につながっている棘上筋という筋肉が炎症を起こすことと言います。
これも投球による肩の使いすぎで棘上筋の腱に負担がかかるために起こります。
上腕二頭筋長頭腱炎
《上腕二頭筋長頭腱炎》とは、いわゆる力こぶの筋肉である上腕二頭筋の腱の部分が肩への負担により炎症が生じてしまった症状のことを言います。
優秀なことに、上腕二頭筋は投球の負担から肩を守ってくれる役割があります。
炎症が起きた時というのは度重なる負担が大きすぎて守りきれなくなり、壊れてしまった状態になります。
肩甲上神経麻痺による棘下筋萎縮
この症状は度重なる投球により、肩周りの筋肉と神経に負担がかかり、神経麻痺と筋萎縮が出現してしまった症状です。
↑健康上神経の位置
少しわかりづらいかも知れませんが、矢印で示した所の筋肉がくぼみ、萎縮してしまっています。
こうなると肩や腕に力が入らず、全力投球はできなくなる可能性が高いです。
ひどい場合には、日常生活にも重たいものが持てないなど、支障を来すことがあります。
インピンジメント症候群
《インピンジメント症候群》とは肩の骨と肩甲骨の間で衝突(インピンジメント)が起きる、痛みが生じることを言います。
肩の周りの柔軟性が低下している、あるいはグラグラに不安定な場合に生じやすいです。
上腕骨骨端線障害(リトルリーグショルダー)
《上腕骨骨端線障害(リトルリーグショルダー)》についてお伝えします。
成長期の子供はまだ骨が成長途中で柔らかいです。
骨は骨端線というところで伸び続けていますが、その骨端線は柔らかいので非常に脆く、強い力が加わると骨が剥がれたりすることがあります。
特に投球動作は腕が遠心力で引っ張られたり、ボールを投げる際に腕をねじったりするので大きな負担がかかりやすいです。
SLAP損傷(上方関節唇損傷)
《SLAP損傷(上方関節唇損傷)》とは図に示したように、肩の上で上腕二頭筋の腱が付着する部分が断裂したり、剥がれたりしてしまう状態のことを言います。
こうなると、肩は非常に不安定になり、引っかかりが起きたり、力が入らなくなったりします。
痛みもかなりの激痛になることが多いです。
最悪の場合は手術で縫合が必要になりますが、手術をしても違和感が残ることが多いです。
このように一口に《野球肩》と言っても、症状は様々で原因も一つ一つ異なります。
しっかり鑑別して対処していくことがとても重要になります。
投球は肩にすごく負担のかかる動きです
次に知っていていただきたいことはボールを全力で投げる《投球》はものすごく肩に負担がかかる動きなんだということです。
ニュースをみていると、
『プロ野球選手の誰々が故障者リスト入りしました。今期は絶望です。』
とか、
『高校野球の投球制限問題が…』
といったことが世間でも話題になることがあります。
プロ野球では2018年に36人もの選手が肩や肘の痛みや手術によって故障者リスト入りしました。
これだけ身体に気を使っているプロ選手でも故障してしまうのです。
プロ選手や毎日野球をやっている学生さんにとっては日常的に行われる投球ですが、実は投球動作はものすごく肩に負担をかけます。
投球障害について研究されている専門家の中では、『たった1球の全力投球でも肩を壊す可能性が十分にある』とうことが言われていたりします。
特に球児のお子さんをお持ちの親御さんには、投球は肩にすごく負担のかかる動きなんだという認識を持っていただけると、お子さんの将来を守ることができると思います。
なぜ投球で肩が痛くなるのか?
投球で肩が痛くなるには原因があります。
これからお伝えすることを知っていただけるだけでもお子さんのお身体を守ることができると思います。
柔軟性が低い
まずはじめに重要なことが《柔軟性が低い》と痛みが出やすいということです。
例えば、
・肩の周り
・肩甲骨の周り
・体幹の柔軟性
・股関節などの下半身の柔軟性
などのチェックが必要になります。
これら全ての柔軟性がしっかり確保されていると肩の痛みを予防することができます。
ボールを全力で投げるということは全身運動なので、肩だけではなく身体全体がしっかり連動して動く必要があるのです。
筋肉がうまく働いていない
次に重要なことは、《投球動作に必要な筋肉がしっかり働いていること》です。
先にお伝えしたように、投球動作は全身運動です。
例えば、
・肩のインナーマッスル
・肩甲骨周りの筋肉(僧帽筋など)
・体幹の筋肉
・股関節周りの筋肉
・太ももの筋肉
・足首の筋肉
たくさんありますが、これら全て重要です。
どこかに不調があると、肩や肘を壊す原因になることがあります。
よく、『肩が強い』や『強肩』といった言葉がありますが、故障しない人というのはこれら全てがしっかり働いているのです。
投球フォームや球種に偏りがある
最後にお伝えしたいのは『投球フォームや球種に偏りがある』場合です。
投球フォームも様々なものがあります。
オーバーハンドで投げる場合もあれば、サイドスローやアンダースローもあります。
また、球種も本当にたくさんの球種があります。
その中には肩や肘に負担がかかりやすいフォームや球種があるのも事実です。
その偏りが肩や肘を壊す原因になったりします。
肩の痛みを予防するには?
ここでは肩の痛みを予防する方法についてお伝えしていきます。
セルフでできるものばかりですのでもし良かったら試してみてください。
柔軟性を改善する
まずは柔軟性を改善する方法についてお伝えしていきます。
特に成長期のお子さんは骨の成長に筋肉の伸びがついてこれずに、柔軟性が低下しやすい時期なので重要なポイントです。
肩周りのストレッチ
↑肩の後方のストレッチ
↑脇腹〜肩のストレッチ
↑肩甲骨〜肩のストレッチ
↑スリーパーストレッチ(肩のひねりのストレッチ)
体幹のストレッチ
↑体幹を反るストレッチ
※背骨の下にストレッチポールやバスタオルを丸めたものを入れる。
↑体幹ひねりストレッチ
↑キャットストレッチ(背骨のしなりをだす)
↑股関節(お尻)のストレッチ
↑股関節の付け根、もも裏のストレッチ
必要な筋肉が働くようにする
肩まわりのトレーニング
↑肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニング
↑背中の僧帽筋トレーニング
体幹
↑プランク。体幹の腹筋・背筋の安定性を鍛えるトレーニング
↑サイドプランク。体幹の脇の筋肉を鍛えるトレーニング
↑背筋トレーニング
下半身
↑スクワット。股関節・膝の周囲の筋力トレーニング
↑ランジ。股関節を含めた下半身の支持性を強化。
↑ツイストランジ。股関節・体幹の動きを加えた状態での下半身トレーニング。
最後に
いかがでしたでしょうか。
特に野球部に所属されているお子さんをお持ちの親御さんにはぜひ知っていただきたい内容を書かせていただきました。
今回の記事だけではまだ1割程度の重要な内容しかお伝えできていませんが、何か皆様のお役に立てれば嬉しいです。
もし長い期間改善しない肩の痛みでお悩みであれば、一度当院にご相談ください。
LINEでの無料相談も受け付けています。
それでは今回もここまでお付き合いいただき本当にありがとうございます。
院長 笠井将也
肩・首の症状にお困りの方へ
当院は荒川区の肩と首の症状の施術が得意な整体院です。
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