グロインペイン症候群とは
グロイン(Groin)とは脚の付け根を意味する言葉です。
グロインペイン症候群とはその名の通り、脚の付け根やその周辺に痛みを感じる疾患です。
一般的な原因として筋肉や腱の損傷で発生しますが、ヘルニアや股関節炎、骨折など様々な疾患が原因となり起こる可能性があります。
グロインペイン症候群の症状
グロインペイン症候群の症状には、次のようなものがあります。
✓脚の付け根が痛い
✓全力疾走や素早いターン、キックをすると脚の付け根が痛む
✓歩いたり、階段を昇り降りするときに脚の付け根が痛む
✓起床時に脚の付け根が痛んだり、こわばる感じがする
✓スポーツの練習中や練習後に脚の付け根が痛む
✓脚の付け根の痛みでスポーツに参加できない
この症状は左右どちらの脚でも起こることがあります。
痛みの感じ方は鋭い痛みや鈍い痛みなどさまざまで、重症度や原因によって異なります。
グロインペイン症候群の原因と病態
グロインペイン症候群の主な原因は筋肉や腱、靭帯の損傷です。
脚の付け根にある筋肉や組織が炎症を起こしたり、「肉離れ」のような状態になると、血行が悪くなったり酸欠が生じ、痛みを感じるようになります。
特に太ももの内側や股関節をよく使うときに起こりやすく、全力疾走や急な方向転換、キックなどを頻繁に行うスポーツではリスクが高まります。
例えば、サッカーや陸上競技、バスケットボール、ダンスなどが該当します。
しかし、この痛みはアスリートだけでなく、さまざまな生活スタイルの人にも起こる可能性があります。
痛みの原因は多岐にわたり、けがの直後にすぐ感じることもあれば、数週間や数か月後に徐々に現れることもあります。
痛みを我慢してスポーツを続けると、悪化することがあります。
また、まれに泌尿器系や婦人科系の病気、ヘルニア、胃腸の問題が痛みの原因となることもあります。
グロインペイン症候群への施術
グロインペイン症候群の一般的な原因は、スポーツ活動における筋肉や腱、靭帯の損傷です。
もし外傷による急性の痛みを感じた場合は、まずスポーツを中止し、炎症を鎮めることが必要です。
また、まれに内科的な問題が原因で痛みが生じることがあるため、その場合はすぐに医師の診察を受けることをお勧めします。
このように、グロインペイン症候群による脚の付け根の痛みは、さまざまな病態によって引き起こされます。
整体院で施術を行う際は、まず痛みの原因をしっかりと鑑別することが重要です。
ここでは、筋肉や腱、靭帯の損傷による痛みに焦点を当ててお話しします。
脚の付け根には、骨盤の「恥骨」や骨盤と下肢をつなぐ「股関節」が存在しています。その周辺には、シックスパックの「腹直筋」や内股の「内転筋群」、そして脚の付け根を支える「鼠径(そけい)靭帯」があります。
スポーツ活動などで脚の付け根に痛みを感じる方の多くは、これらの筋肉や組織が炎症を起こしたり、「肉離れ」のような状況を経て硬く短縮していることがよく見られます。
この硬くなった筋肉や組織に施術を行うことで、股関節の動作をスムーズにして可動域を広げ、血行不良や酸欠状態を改善することにより痛みを軽減することが可能です。
さらに、自宅でできるストレッチやマッサージなどのセルフケアも非常に重要です。
症状に合わせた最適なセルフケアをご提案いたしますので、ぜひご相談ください。
さいごに
グロインペイン症候群は、スポーツを楽しむ方やアクティブなライフスタイルを送る方にとって厄介な問題です。
しかし、正しい知識と対策を講じることで、症状を軽減したり予防したりすることが可能です。
日常生活や運動時の姿勢を見直し、柔軟性を高めるストレッチを取り入れることも大切です。
もし脚の付け根に痛みがある場合は、ぜひ当院にご相談ください。