筋・筋膜性腰痛とは
筋・筋膜性腰痛は腰や背中の筋肉や筋膜(筋肉を包む薄い膜組織)が炎症を起こし、痛みを引き起こす疾患です。
筋・筋膜性腰痛の多くは画像診断で異常所見は見られませんが、急性発症例ではMRIで筋肉の損傷がみられることがあります。
不良姿勢による腰への継続的な負担や、床から重いものを持ち上げたり、スポーツ活動で腰を強く捻ったりして腰に急激な負担がかかった際に発生する可能性があります。
筋・筋膜性腰痛の症状
✓腰の奥の方に痛みを感じる
✓長期間にわたって腰痛が続き、たまに痛みが強くなる
✓全身の疲労感、倦怠感がある
✓腰の筋肉が硬く、盛り上がるような感覚がある
✓腰痛があり、眠れない
筋・筋膜性腰痛では多くの場合、腰や背中の筋肉に沿った腰痛症状がみられます。
家事や力仕事、スポーツ活動で身体を動かしたり、腰の筋肉を押したりすると痛みが生じます。
筋・筋膜性腰痛の原因と病態
筋・筋膜性腰痛が起こる原因として以下の様な行動があります。
✓デスクワークや車の運転などで長時間同じ姿勢をとる
✓重い物を床から持ち上げる、運ぶ
✓長時間立ったり座ったりした後に姿勢を変える
✓しゃがみ姿勢または前屈み姿勢で長時間作業する
✓ゴルフやテニス、野球など体幹を捻る動作を多く行うスポーツ活動
上記の様な日常的な動作で腰や背中の筋肉や筋膜に慢性的な、または急激な負荷が加わった際に生じます。
腰に負担が掛かり続けると筋肉や筋膜は疲労し、緊張して硬くなります。
硬くなった筋肉や筋膜が血管を圧迫し、血行不良や酸素不足を引き起こすことにより痛みを生み出す「発痛物質」が生成され痛みを感じます。
また筋膜は筋肉よりも痛みを感じるセンサーが多いため、筋肉よりも痛みを感じやすいと言われています。
力仕事や家事、スポーツ活動を中止して休息を入れると腰痛症状は軽減しますが基本的に症状のきっかけとなった姿勢や動作、生活習慣を改善しないと再び同じ症状が現れて痛みが慢性化することがあります。
筋・筋膜性腰痛への施術
まず、急性腰痛の場合は患部が炎症している可能性があるため数日安静して不安がある場合は病院で検査を受けることを推奨します。
病院で検査をした結果、特に異常が見つからず腰痛が続いている、という場合は筋・筋膜性腰痛の可能性があります。
当院の施術として痛みの原因となっている筋肉を特定し、施術を行うことによって硬く緊張した筋肉の血行不良、酸欠状態を改善することによって痛み症状の軽減を行います。
筋・筋膜性腰痛は日常生活における姿勢や身体の使い方などによる小さい負担が長期的に筋肉に蓄積することによって発症する傾向にあります。
日常生活動作から腰、背中に負担がかかりづらい状況をつくることが重要であるため、その人にあったエクササイズや姿勢改善のコツを都度、提案させていただきます。
さいごに
筋・筋膜性腰痛は多くの場合、画像診断上で異常所見が出ません。
病院を受診して特に異常が見つからず腰痛が続いている場合は筋・筋膜性腰痛の症状かもしれません。
心当たりのある方はぜひ一度当院へご相談ください。